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IMY知財ニュース 2024年10月 公開商標公報に関する雑学
皆様は、商標速報botというX(旧twitter)のアカウントをご存じでしょうか。
出願公開された商標のデータ概要を自動配信しているアカウントです(特許庁の公式アカウントではありません)。
商標は出願された後、特許庁により公開商標公報が発行されますので、同アカウントはそのデータを利用しているようです。
オンライン出願の場合、出願から10日ほどで公報データが入手可能となっています。(郵送出願の場合は、データ化するため、もっと時間がかかります。)
では、その特許庁のデータはどこにあるのかといいますと、特許庁の公報発行サイト(https://www.gazette.jpo.go.jp/scciidl010)の「公報ダウンロード」にあります(下図参照)。
ただ、「特許庁の公式な公開商標公報データを入手したい」と思って、上記サイトでデータを入手しようとすると、“まずダウンロードをして、多数のフォルダの中から探し出して・・・”という具合に、かなり手間がかかります。
そこで、“特許情報プラットフォーム”(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)であれば、簡単にデータを入手することができます。
“特許情報プラットフォーム“は、特許庁を起源とする独立行政法人である工業所有権情報・研修館(INPIT)が運営するサイトです。
下図のように、トップページの“簡易検索”で、“商標”を選択して、公報番号(出願番号と同じ)を入力すると、公開商標公報データを入手することができます。
なお、特許庁サイトでは平日0時に公報データがアップされ、特許情報プラットフォームでは、同日昼~夕方ごろに同データが反映されます。
ちなみに、トップページの商標タブにある“商標番号照会”からでもデータを入手することができます。
また、“商標番号照会”の下にある“商標検索”では、出願人名で最新公報を検索することも可能です。
ただし、“商標番号照会”および“商標検索”のいずれの場合であっても、公開公報が発行されて日が浅い場合は、下図のように、検索対象種別で“公報”を選択するようにしてください。
“公報”の左隣にある“出願・登録情報”を選択してもヒットしません。
これはどういうことかといいますと、“出願・登録情報”には、たとえば、文字商標から生じ得る称呼や、類似群コードなどのデータを載せる必要があり、それらは特許庁の方で検討・付与決定をするため、公報発行よりも3~4週間ほど余分に時間がかかるそうです。
以上をまとめますと、次の(1)から(3)の流れのようになります。
(1)オンライン出願から約10日後に、特許庁のサイトで公開商標公報が発行される
(2)同日の昼~夕方頃に、特許情報プラットフォームで、当該公報データが入手可能となる
(3)(2)から3~4週間後に、特許情報プラットフォームで、当該公報の商標の称呼や類似群コード等のデータが確認可能となる
上記の情報が、皆様の何らかのお役にたてば幸いです。弊所は商標案件につきましても対応可能ですので、お気軽にご相談ください。
(T.A記)