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IMY知財ニュース 2025年1月 意匠のメリット

一般的に、意匠について正確に理解されていないことが多く、たとえば「デザインはすぐに変わるから、登録しても意味がない」とか「特許に比べて権利範囲が狭い」といったような声が聞かれます。

 

しかし、実際にはそうではありません!

 

意匠は、特許とは異なる観点で強力な保護手段となります。

今回は、意匠に関する誤解を解き、実際のメリットについて詳しくご紹介します。

 

 

意匠登録の対象となる意匠は、おしゃれで美しいデザインを保護するためだけではありません。

実際には、意匠は非常に実務的に活用されることが多く、例えば、以下のような場面で大きな効果を発揮します。

 

(1)問題の早期解決が可能

意匠は、デザインを保護するものであるため、デザインが酷似している場合には、すぐに侵害の有無が判断できます。

そのため、意匠登録をしていると、その意匠と同一または類似の製品を製造・販売している他社に対して、使用差止めを行うことができます。

警告を行った後は、訴訟にまで至らずに和解で解決することがあるため、迅速に問題解決を図ることができます。

 

(2)税関での水際対策に効果的

意匠権は税関での輸入差止めに特に有効です。

税関職員は知財に詳しくない場合が多々ありますが、意匠は「外観(見た目)を保護する」という点で明確であり、特許よりも差し止めの可否を判断しやすいとされています。

また、商標は商標自体が外されると差し止めができませんが、意匠の場合は商品等の形態が変わらなければ差し止めが可能です。

これにより、コピー品や模倣品の国内流入を防ぐことができます。

 

(3)オンラインでの模倣品対策に有効

近年増加するインターネット上での模倣品販売に対しても、意匠権があれば各通販サイトに削除申請を行うことができ、不正な販売を効率的に防止することが可能です。

 

 

このように、意匠権は実務的な場面で非常に有効な知的財産権です。

したがって、「デザインはすぐに変わるから、登録しても意味がない」「特許に比べて権利範囲が狭い」といった認識は誤りで、意匠登録を行っておくことが非常に重要です。

 

M.M 記)