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IMY知財ニュース(2022年6月) 地域ブランドを表すマークについて

新型コロナウイルスのワクチンのブースター接種も進み、海外からの観光客も解禁されつつあり、いよいよ本来の日常生活に戻りつつあるように感じます。お休みを利用して旅行に行かれる方もいるかもしれませんね。

旅行先で見かける地域ブランドを保護する制度として、地域団体商標と、地理的表示(GIマーク)という制度があります。これらの制度で保護された商品には下記のようなマークが付されています。見たことがあるでしょうか。


それぞれ地域ブランドを保護するためのマークですが、各マークを付与する官庁が、地域団体商標は特許庁、GIマーク(お酒以外)が農林水産省、GIマーク(お酒)が国税庁とばらばらであり、登録要件も異なります。

 

(1)地域団体商標
たとえば、「有田みかん」を例にみてみましょう。

指定商品を「みかん」として通常の商標登録出願をすると、「有田」は和歌山県有田市の地名であるため、識別力が無いと判断され、登録されません。単に、商品の産地・販売地を普通に表示した標章のみからなる商標であると判断されるためです(第3条1項3号)。

しかしながら、このような商標を一律に登録不可としてしまうと、たとえば全く異なる産地のみかんを有田みかんとして名乗る者に対して対抗することができない、などの支障が生じます。

そこで、地域ブランドを保護する制度が地域団体商標です。

地域団体商標として登録されれば、地域団体商標に係る商標権を有する団体だけがその商標を名乗ることができ、商品パッケージにも地域団体商標マークを付すことができます。また、地域団体商標では、食品のみを対象とするGIマークと異なり、「一宮モーニング」などの役務(サービス)に対しても付与されます。

 

(2)GIマーク(酒以外)

地理的表示マーク(GIマーク)は、国際的に採用されているマークであり、生産地と結びついた特性を有する農林水産物の名称を品質とともに登録し、地域の共有財産として保護された名称について付与されます。また、国によってGIマークは異なり、日本は上記した和風のマークですが、EUは下記のようなマークです。

 

(3)GIマーク(酒)
地理的表示が付される商品のうち、お酒だけは国税庁が管轄しています。お酒のGIマークは、産地ならではの特性が確立されていないと付与されず、一定の生産基準を満たしたお酒のみがその産地名を独占的に名乗ることができます。
また、GIマークも地域ごとに異なっています。

 

地域団体商標と比較して、GIマークのメリットは、
①GIの不正使用は、国が取り締まるため、権利者が訴訟を提起する必要がない
②一度取得してしまえば更新は不要
③品質が保てているかを管理する団体が必要(国のお墨付きがもらえる)
という点にあります。

 

地域ブランドを保護するマークがあれば、消費者は安心して購入できますし、生産者は粗悪品を売る第三者の不正な使用を防ぐことができ、売上向上を期待できます。特産品を購入する際は、紹介したようなマークを探してみてもよいかもしれませんね。

(Y.S 記)

2022年6月15日 | カテゴリー: 中小企業向け情報

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