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IMY知財ニュース(2021年6月) 改正法

「特許法等の一部を改正する法律案(改正法)」が5月21日に公布されました。
この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内で、政令で定める日から施行されます。
(具体的な施行日は、以下の説明の括弧書き内に示しています。)

 

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとして、テレワークやデジタル化が推奨され、経済活動のあり方が数年前とは大きく変わってきました。
今回の改正法は、そのような時代背景に沿った改正となっており、手続きのデジタル化、それに伴う権利保護が大きなポイントとなっています。

 

1.新型コロナウイルスの感染拡大に対応した手続の整備
① 審判の口頭審理のオンライン化(施行日:公布日から6月以内)
審判の口頭審理は、出頭して対面で行うこととされていましたが、「Web会議システム」で実施することが可能となります。

特許法等の一部を改正する法律の概要(参考資料)より抜粋)

② 意匠・商標の国際出願における登録査定通知の電子送付(施行日:意匠は公布日から6月以内、商標は2年以内)
意匠・商標の国際出願の登録査定通知は、郵送しか行われていませんでしたが、「電子送付」が可能となります。

③ 特許料等の納付期間を経過した際の割増料金の免除(施行日:公布日から6月以内)
特許料等の納付期間を経過して特許料等を納付する場合には、割増料金の納付が必要となりますが、新型コロナウイルスの感染拡大や大災害など、やむを得ない事情により納付期間を過ぎてしまった場合には、割増料金の納付が「免除」されることになります。

 

2.デジタル化、国際化に伴う企業行動の変化に対応した権利保護の見直し
① 海外事業者が模倣品を郵送等により国内に持ち込む行為の違法化(施行日:公布日から1年6月以内)
海外事業者が郵送等により模倣品を国内に持ち込む行為は、買手側が個人使用目的で購入する場合であっても、意匠権・商標権侵害として位置付けられることになります。


特許法等の一部を改正する法律の概要(参考資料)より抜粋)

② 特許権等の回復要件の緩和(施行日:公布日から2年以内)
手続きの回復について、「相当な注意」を払っていた場合に限りその権利を回復することができますが、他の主要国と比べて厳格すぎるという指摘がありました。
そのため、今回の改正により、期間徒過が「故意でない」と認められる場合には権利を回復することが可能となります。さらに、証拠書類等の提出も不要になります。
対象となる手続きは、以下の表の通りです。
四法の権利の回復手続きだけでなく、審査請求、優先権主張、翻訳文の提出も対象となります。


ウィズコロナ/ポストコロナ時代における特許制度の在り方より抜粋)

 

3.知的財産制度の基盤の強化
① 特許権侵害訴訟における第三者意見募集制度の新設(施行日:公布日から1年以内)
米国には、裁判所が第三者から意見や資料の提出を受ける「アミカスブリーフ(Amicus Brief)」という制度があります。日本でもその制度が導入されます。

② 特許料等の金額の見直し(施行日:公布日から1年以内)
特許庁は、数年前に導入した減免制度により赤字続きであるため、
特許料金等の引き上げが行われる予定です。

 

また、今回の改正法ではないのですが、
特許庁への申請書類の「押印」が、一部の手続きを除き、不要になりました。
偽造の被害が大きい手続き、たとえば出願人名義変更届、特許権登録申請などは、
今まで通り押印の必要がありますが、
たとえば代理人選任届、新規性喪失の例外の手続きなどの大多数の手続きは、
押印が不要となりました。

(M.M.記)

2021年6月7日 | カテゴリー: 中小企業向け情報

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